コタエのない世界に棲むせいか、
完全な法則に支配された鉱石の世界に
惹かれていました。
この頁では、私の大好きな鉱石を紹介します。






天河石
日本名は「天河石(てんがせき)」。(Amazonaiteアマゾナイト)
という英名を持つ。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」ではりんどうや夜天の
色の比喩として使われている。
天の川の名前の通り碧色の湖水を思わせる美しい石。
研磨(磨いて卵形などにを整えたもの)もいいが
私はそのままの形で切り出された深い翠を好む。


蛍石
英名はフローライト。名前の由来は紫外線を当てると
蛍光を発するところから。私の大好きな鉱石。
色は水にとかしたような淡い翡翠、菫色など。
正四面体や八面体に結晶しやすく
光のあたり方によって微妙に色を変える。
いくつか所有しているが見飽きることのない不思議な石。
紫外線を当てたときのぽう、という灯りは
比するもののない燐光。


水晶
石英の一種。英名はいわずと知れたクリスタル。
「氷の化石」の異名を持つ。
透明度に優れ、中には針状の鉱物の入ったもの(ルチル水晶)や
草がそのままの形で閉じ込められた草いり水晶などがある。
光の屈折率も高く、方向によっては虹の輝きが生じる。
日本の有名な産地は山梨。「水晶峠」という名前の峠もあるほどで
特に乙女という鉱山では日本式としては最大の双晶がみつかっている。
この地では葡萄が実る夜には忘れられた谷で
水晶たちが歌うのだそう。
やはり研磨したものよりも原石のほうが味がある。



薔薇水晶
前述の水晶の一種。ローズクォーツ、という名前からは
非常にやさしい印象を受ける。なぜ水晶がこのような乳白色の薔薇色に
煙るのかは不明だとか。微小なものが多く水晶の形に結晶するものは稀。
私も破片しか持っていない。
名前のイメージからか彼の人に似合いそうな石。


水晶
アメジストといったほうがほうがわかりやすいかもしれない。
深い紫色は夜露を含んだ葡萄のよう。
天然の放射線で微量のイオンを含むことが紫色の原因。
フランスでは酒の神バッカスが白い石に変えられた
美しい少女アメジストにワインを注いだところ生まれた石とされている。
この石が葡萄の産地である甲州やフランスでよく見られることを
考えると不思議な符号。


瑠璃
やはり英名のラピスラズリのほうが広まっている。
粒状の金石鉱を伴うことからの正式名は青金石。
限定された産地でしか取れない非常に貴重な鉱石であり
海を越えて伝わった、という意味でその色は「ウルトラマリン」とも
呼ばれている。「神聖な青」とされ、キリスト教では聖母マリアの服に使われた。
ツタンカーメン王の腕輪からもこの鉱石が見つかっている。
日本画ではこの鉱石から絵の具を作る。
月明かりも届かない深い海の色。
エジプトでは微生物すら存在できない砂漠の上空に
この青が見れるという。
生物の上には決して現れることのない「神の国の青。」




藍玉石
「藍玉(らんぎょく)」とはアクアマリンのこと。
緑柱石(りょくちゅうせき)の一種でガラス光沢のある六角形状水晶。
翡色の物は「緑玉石(エメラルド)」とばれる。
透明度の高い海ので見られる澄んだ水色。
碧海の石、とも。
宝石の一種なので非常に高価。
純度の低いものしか手に入れられない、憧れの存在。


人形石
これは鉱石の中でも「宝石」に数えられるものではなく
むしろ鉄鉱石の種類。
その昔、鳥取県の人形峠では「神の石」なるものが産出された。
手に触れたものは必ず何らかの災厄をこうむったため人々はこれを敬して
遠ざけ、神として御霊を鎮めたという。
この石の正体はウランを含む鉄鉱石。
純度によってはかなり多くの放射線が放出されていたという。
「人形峠で見た少年」という歌では禁忌をおかし石に触れた少年が
跡形もなく掻き消えている。原子力は人類にとっても「神の石」足りえるのか?




実物を見たい方は「孤独の森」へ。





参考資料「いろいろな色」
「楽しい鉱物図鑑













































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