石達は自ずから 結晶という完全なものに 近づく術を知っているのに 私たちは どんなに 進化を続けても 明日を確信できない |
月長石 ムーンストーン、月の石という響きも綺麗だ。 長石の一種である方向から見ると月光のように見える。 高温で溶けたマグマが何万年もかけて冷えていく過程でうまれる。 満月のまわりにさっとかかった雲のような色。 私の大好きな石のひとつだが 純度の高いものはなかなか手に入らない。 やはり月は遠く 手に届かないもの? |
櫻石 |
日本では京都の桜天神で産出される。 菫青石が雲母に変質し、さらに母岩が分離したもの。 色は濃い金が多く、桜の花を文様化たような不思議な 結晶。ウォーターサファイアと呼ばれる菫青が 櫻にかわる、というのも風情があって好き。 |
忍石 |
これも宝石というよりは見た目は「化石」。 名前から私の寵愛を一身に受けている(笑) 岩石の表面に黒く出ている苔のような模様は岩の隙間に 二酸化マンガンがしみこんだもの。 西洋では「樹形石」とよばれている。 江戸時代からコレクターがいたらしく「常の木葉岩と異にして固き 青石なり」と記述されている。 |
天青石 |
セレスティン、という言葉は「天上の青」という意味。 日本では稀だが海外では特有の淡い灰青色がよく見られる。 軟らかいので取り扱い注意。夜天に輝く花火の赤色には この石の成分が使われている。 空の青、というよりも青空に透ける彩雲の色。 |
孔雀石 |
英名クリソコラ。深い緑色に孔雀の羽のような 白い縞模様が見える。戦後まもなく公開された ソ連の映画「石の花」はこの孔雀石を用いた「孔雀石の小箱」 という民話からきたもの。 緑色の顔料としては太古から使用されクレオパトラの アイシャドーはこの孔雀石からつくられた。 現代でも古美術の修復には天然の孔雀石がかかせない。 |
寄り道「水晶の谷の物語」(山梨の水晶地図) |
参考資料「いろいろな色」 「楽しい鉱物図鑑」 「バイオルミネッサンス」 |